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こんばんはカスヤです。
前回木曜日にウィンザーチェアについて書きましたが、書ききる事が出来なかった為、
本日もPart 2 として続きを書きたいと思います。
前回はウィンザーチェア誕生の歴史や定義等についてお話ししましたが、
今日はアメリカンウィンザーチェアについて進めていこうと思います。
前回のブログはこちら 【About The Windsor Chair ! Part1】
ざっくりとしたアメリカ建国の歴史からたどると、
メイフラワー号にのったピルグリムファーザーが・・・なんてはるか昔に習ったように、
イギリスを中心として多くの移民によって支えられていたのは周知の事実ですが、
その影響がこのウィンザーチェアにも表れています。
ウィンザーチェアも移民たちの生活道具としてイギリスから海を渡っていくのですが、
マイナーチェンジを繰り返しながら、やがてアメリカでとれる材料を使い、アメリカで製作されていきます。
以前にも書きましたが、【Vernacular furniture】=その土地固有の家具がしっかりと引き継がれています。
しかしながら、開拓精神そのままにこのウィンザーチェアを発展?改造?していきます。
ヒットはしなかったようですが、両輪を付けて車いす、ロッキングチェアの様なゆりかご、
しまいには、ペダルを取り付けてそのペダルを踏むと羽が動いて涼しくなる?
そんなユニークな物もつくられていたようです。
一方で、実用性や強度、使う人たちの気質にも合うような工夫も施されていきます。
それが現れた椅子を現在取り扱いのあるものの中に見て取れるので、
そちらの写真で見て頂ければと思います。
ウサギの耳に見える事からラビットイヤーバックと呼ばれる形のウィンザーチェアです。
垂直方向の部材が座面に突き刺さっているのがお分かり頂けますでしょうか?
上記二枚の写真を現代の私たちが見ると特に違和感がありませんが、
当初は、脚が外側に向かって広がっているのがアメリカ版に見られる特徴でした。
イギリスで使用する場合と材料が変わることによる構造的な面はもちろんのこと、
姿勢正しく座る事を良しとするイギリスとは違い、ゆったり椅子に座る事が求められるようになったため
形も変わっていったようです。
もう一つの変化が、背中が面する部分が、平たく加工されている点です。
背中が接する部分の両端に位置する部材が平らになっているのですが、
お分かりいただけますか?
笠木(背もたれ最上部の水平方向にのびている部材)に少し装飾を施すことはあるようですが、
基本的にはスプラット(幅の広い背板で様々な切りかかれた模様が入る)が付かないアメリカ版は、
少しでも座りやすい様にと丸棒ではなく断面をかまぼこ状にして少しでも座りやすい様に加工されています。
今回は世界的にもかなり研究している方が多いウィンザーチェアを取り上げましたので、
成り立ちなどが比較的はっきりしています。
ですが、ほかの家具は見ただけでは分からないものも多くあります。
形に構造的な意味を持つものもあれば、職人さんが遊び心で加えた形もあるかもしれません。
時代によって異なりますが、古い物には形に特徴がある物が多いので、
そんな所に思いを馳せながら見てみるのも面白い所です。
個人的にもかなり魅かれているこのウィンザーチェアですが、
万全の状態で座って頂ける様にメンテナンスをしております。
ではまた
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